2009年07月の日記

お化け屋敷
2009.7.28[Tue]
たとえばあなたがお化け屋敷を新たに営業するとします。その場合、あなたはどこまで「宣伝」するでしょうか?

店の場所。料金。これらはいいとして、じゃあ、他になにをお客さんに伝えれば。

一回見て回るのにかかる時間?
たしかに、それを見るのにどのぐらいの時間がかかるのか分からなければ、お客さんは入りにくいかもしれません。
でも「一回の目安は15分です」と書いた場合、入ったお客さんが「いま10分過ぎたから、あと5分ぐらいで終わりだな」なんて考えたりでもしたら、元も子もありません。
では「普通はだいたい15分ぐらいですが……」と書いたとしたら。同じ10分を過ぎた時点でも、その感想はまた違ったものになっているのではないでしょうか。

お化け屋敷の目的が「びっくりしてもらう」事である以上、内容を詳細に紹介するのも考えものです。
これが喫茶店なら、ウェイトレスの制服からメニューの特徴、その調理方法や店長の経歴まで事細かに紹介したほうが良いのかも知れません。
が、それをお化け屋敷でそれをやったらどうなるでしょうか。
「三つめの角を曲がったところで上から人魂が落ちてきます!」とか「最後の鏡に要注意!」なんて書かれたら、お化け屋敷の意味がなくなってしまいます。

……でも、もし仮に、お化け屋敷の入り口で「おどろき箇所完全網羅! パーフェクトガイドブック」という本が手渡されたとして、その内容通りにお化けがでてきたとしても、人間というのはきっと
「このガイドブックにはない箇所で脅かしてくるに違いない」
と考えてしまうに違いありません。
だって、お化け屋敷ってそういうものですから。

怖い、怖かった、というのは簡単です。でも、それがどうして怖いのかを説明しすぎてしまうと、相手が実際にそれを体験したとき、怖くなくなってしまうかもしれない。

夏本番になって、テレビでお化け屋敷の宣伝とか特集などを目にすると、そういうものが苦手なくせして、こんなことを考えたりするのでした。

サマーキャンペーン開催中
2009.7.20[Mon]
美少女ゲームからアダルトアニメまで揃っているダウンロードサイト「ギュッっと!」で、なにやらサマーキャンペーンというものをやっているそうで、対象ソフトに「少女達のさえずり」が含まれていました。

少女達のさえずり 【サマーキャンペーン】(桃色劇場)

上の画像がキャンペーン期間中の「少女達のさえずり」へのリンクになっています。
リンク画像としてイベント絵とパッケージのなかから画像を選べるのですが、パッケージはサイトtopにある、ということで今回はモザイクなしの控えめな画像を選んでみました。

DLサイトでの販売からは八ヶ月近くが経っていますが、キャンペーンの効果で売れ筋ランキングのほうにも久しぶりにひょっこりと顔を出していて、これを機会に購入して下さった方には心から感謝申し上げます。

---7/20 23:26 追記---
http://shop.vector.co.jp/service/c0018/catalogue/SR156880/index.html
同じようなキャンペーンをベクターさんのほうでも開催しているようで、対象作品に「少女達のさえずり」が含まれていました。
こちらは7/31まで(早期終了の可能性もあり、とのこと)

目線 と 気持ち
2009.7.13[Mon]
あなたには恋人がいます。恋人は医者から、余命半年の命だと言われました。
治療方法はありますが、成功する確率はとても低いものです。それに、もし成功したとしても、以前のように元気になるかは分かりません。
恋人はその手術を受けるぐらいなら、残りの人生を精一杯生きたい、と考え、その想いをあなたに伝えました。

選択肢はふたつ。
1.恋人の意見を尊重し、残り半年を精一杯過ごす
2.確率は低くても、手術を受けてほしいと頼む


たとえばゲームをプレイしていて、上のような場面があったとします。
こうなったとき、わたしがどちらを選ぶかというと「ゲームによって違う」んです。
主人公や恋人の性格、境遇、二人のそれまでの関係、回りの状況などなど、さまざまな事を考えてしまいます。そして「自分ならこっちを選ぶ」ではなくて「主人公の性格なら、こちらを選ぶんだろう」と思った方を選ぶことが多いのです。
とくに、最近のゲームでは。

先日最新作が発売されたドラゴンクエスト。そのドラクエと人気を二分する大作、ファイナルファンタジー。
二つの作品の大きな違いだと私が思っているポイントの1つに「主人公が喋るかどうか」というものがあります。
ドラクエの主人公は、基本的に喋らないことが多くて、選択肢があると「はい」「いいえ」で決めることが多い(ときには花嫁を選ぶことになる)のに対して、
ファイナルファンタジー(とくに最近の作品)では、主人公に該当するキャラはガンガン喋るし、どんどん自分の意見を言うし、選択肢が出そうな場面でも、そのキャラの考え方に乗っ取って行動します。
どちらが良い、悪い、というのは好みの問題もあるからさておいて、このドラクエとファイナルファンタジーで、前述のような選択肢が出てきた場合、
ドラクエは「自分ならこっちを選ぶ」と思ったほうを選択できるのに対して、ファイナルファンタジーだったら「主人公はこっちを選ぶだろう」と思った方を選択してしまうのが、私なんです。


先日、とあるゲームをプレイしているとき、
やがては国民全てを道連れに死んでしまう呪いにかけられた王から「わたしが生きていては、民全てを呪いで不幸にしてしまう。だから自分を殺して欲しい」と頼まれる、
という局面に遭遇しました。選択肢はふたつ。
1.分かりました、と王の頼みを聞く
2.自分には出来ません、と断る

困惑したのは「死ぬなんて言わないで下さい」と頼む、という選択肢がなかったことです。このゲームの主人公の性格ならば、真っ先に「そんなことはしないでください」と頼むだろうに、その選択肢がないということは、事態がそれだけ深刻である、と私は受け止めました。
ここで、しばし長考。
おそらく、多数派は2なんだろうなと思いつつも、悩みに悩んでわたしが選んだのは選択肢は、1でした。

その理由はやっぱり「このゲームの主人公なら、1を選ぶような気がしたから」です。

主人公が頼みを断れば、呪いに苦しむ王は、別の誰かに自分を殺してくれるよう、殺してくれるまで頼むと言っている。
そうなったとき、主人公はどうして頼みを聞き入れなかったのかと苦悩してしまうのではないだろうか。
一番最初に、自分を殺害する役目に主人公を指名した王の気持ち、民のために自ら命を絶とうと決めた王の決意。
自らの手を汚さず、誰かにその重役を押しつけたことを悔やむのではないか。
それならば、自分が王を手にかけるべきなのではないか。

それまで接してきた主人公の気持ちを考えると、そんな風に思えてきて、わたしは1を選んだのです。

ゲームは選択の連続です。
分かれ道があればどちらに進むかを選び、
戦っている時に体力が減れば、回復するか攻撃で押し切るかを選び、
貴重なアイテムが出たら売るか使うかを選び、
好きなキャラが複数いれば、誰と付き合うか、もしくは全員と付き合うか、だれとも付き合わないかを選ぶこともある。
そんなとき、自分ならこうする、という考えでえらべるゲームは、わたしにとって主人公とシンクロ出来ているゲームです。

もちろん、シンクロしているから絶対面白い、というわけでもなければ、主人公の視点で考えて選択肢を選んだからつまらない、というわけじゃないんですけども。


人生の主役は自分だと言います。
わたしは自分らしい選択を、選べているのかな。

健闘するムービー
2009.7.6[Mon]
美少女ゲーム情報サイト「D-Dream.com」のプラチナ館メンズ内のランキング・ストリーミング視聴という項目において、発売直後から「少女達のさえずり」が半年以上にわたって上位をうろうろとしています。


(プラチナ館メンズ→情報→ランキング、とクリックすれば見ることが出来ます)

作った本人自身、なぜにこんなにも長いこと上位にランクイン出来ているのか不思議なのですか、どこかで誰かが再生しているからこそランクインしているわけで、それを思うとありがたい限りです。

ちなみにこのさえずりの販促ムービー、テックジャイアンブリリアント2008下半期という本の付録DVDROMにも有名作品の合間にちょこんと忍び込むような形で収録されています。(水瀬自身は本屋で立ち読みしたときに知ってそのまま購入したという)

ムービーを作るときの苦労や楽しさは、シナリオ書いている時とはまた違ったものがあるので、どちらのほうが好きだ得意だ、というのはないのですが、気に入ってくれた人がいる、という事実は物作りしている人間にとっては励みになるものなので、前述のランキングなどは、たまに見に行って「まだ再生されているんだな」と一人で嬉しくなったりなどしています。

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