2008年12月の日記

今年は
2008.12.28[Sun]
毎年、一年の終わりにその年のことを振り返れば、色々あったような、そんなこともないような、なんて気持ちになることも多いのですが、今年は「少女達のさえずり」を世の中に送り出すことが出来たこと、その制作にあたって色々な人たちと出会ったこと、自分の作ったゲームをプレイしていただける喜びや不安など、かけがえのない良い経験の出来た一年であったと思います。

いわく、私は来年から運勢がちょっとずつ良くなっていくのだとか。それはもちろん嬉しいのですが、だからといって運勢にすべて委ねることなく、自らの努力をもってしてちゃんと道を歩んで行きたいと思います。
ひとつできたらそれで満足ということもなく、自分の出来ることが分かれば、別のしたいことも増えるわけで、まだまだ未熟な部分も実感しつつ、だからこそ前に進むこともできるなぁと。

拓未という名前は「未だ拓けず」「未開拓」みたいな意味合いも含まれていて、我ながらお似合いの名前だな、と思います。
水は形が定まらないからこそどんな器にも収まることが出来るわけですし、自分も自分という枠を定めることなく、来年も頑張っていこう、と。

残り少ない本年が、あなたにとって大切な年になりますように。
本年も当サイトを閲覧いただき、本当にありがとうございました。

年末の夜景
2008.12.22[Mon]
京都駅ではクリスマスシーズンになると大きなツリーがライトアップ展示されます。イルミネーションそのもののパターンは毎年微妙に異なっていて、いつの年だったか、白色と青を中心としたシンプルなライトアップはかなり綺麗で好きでした。
去年、今年はカラフルなライトアップになっていて、周辺の階段にはカップルが雨後の竹の子のようにじゃんじゃか腰掛けているわけですが、この日はあいにくの雨模様で、濡れる階段に座ってまで寄り添うカップルも少なく、ある意味では寂しい印象でした。
昔懐かしい言葉(になってしまったはずの)シンデレラエキスプレス。京都駅は新幹線の停車駅でもありますから、週末の夜ともなれば、遠距離恋愛をしている恋人たちの姿があちらこちらで見受けられます。冬はとくに寒いのでひっついてるご様子、物陰なんかにちょこちょこと恋人たちの姿があったりします。

で、そんなこと言ったわりになんで写真が京都タワーなのかというと、純粋に綺麗だったから。雨の中で撮影したのでめっちゃボケボケですが、夜の京都タワーはかなり素敵です。
横浜に住んでいた頃、横浜の夜景で一番好きなのはベイブリッジでもなければコスモクロックでもなく、マリンタワーでした。
夜の山下公園から見るマリンタワーは、神聖な雰囲気をまとった蝋燭のようで、ただぼんやりと見上げて時を過ごすことができる数少ない建物でした。
京都タワーには、それに似たものを感じます。が、なかなかゆっくりと眺められる場所がないんですよね。

プレゼント当選発表 と レインタクト13幕
2008.12.16[Tue]
先日の「少女達のさえずり」プレゼント企画ですが、実は一通もこないんじゃないか、なんて思っていたのですが、ありがたいことに複数のメールをいただきました。
応募してくださった方々、本当にありがとうございます。

本日「抽選王」というソフトを使用して、機械的にランダムな抽選を行い、当選者を決定しました。
応募してくださった全ての方に一通一通メールを書き記し、送信させていただきましたのでご確認ください。
せめて感謝の気持ちを込めようと、極力コピーペーストを使用せずに手作業でメールを用意していたら、誤って一通、自身のプライベートアドレスで送信するというポカをやらかしました。
ある意味では、そのメールを受け取った方も当選かもしれませんが……己のうかつさにギギギギギ。

さて、話題は変わってレインタクト。
■Angel Garden■にて掲載してもらっている女の子同士の恋愛物語ですが、このたび13幕を寄稿させていただきました。
今回で、彼女と彼女のお話は、とりあえず一区切りになるでしょうか。数年前に考えていたプロットとは全く違った展開になってしまいましたが、それもレインタクトならでは、というべきかもしれません。

もし、あのとき違う言葉を選んでいたら。

レインタクトにはそんな分岐点が潜在的にいくつも存在していて、そのたびに私はそのうち一つを――結果として――選んできました。
選ばれなかった言葉、行動の先にも、おそらく別の物語が存在するだろうし、それが少女たちにとって幸なのか不幸なのかは、私にも分かりません。
そして、その選択を読み手に任すことが出来る方式のひとつが「ゲーム」であり、いつかレインタクト完全版をゲームにしてみたいなぁ、という思いは(以前にもお話しましたが)胸にあったりします。
1幕から読み返すと文章が若い上に色々もどかしい部分もあるのですが、ある意味では水瀬の原点でもある同作品、改訂したい気持ちを完結するまではぐっとこらえたいと思います。
あと何幕続くのかは分かりませんが、レインタクトを読まれている方がいましたら、もうしばらく少女達の恋心にお付き合いいただければ幸いです。

さえずり の こと
2008.12.13[Sat]
パッケージ発売から1週間経ちました。
完成直後はあれほど「あれも話したい」「これも話したい」なんて考えていたのですが、時間が経つにつれてそういう気持ちよりも、むしろ「楽しんでもらえただろうか」という気持ちが大きくなったりなどして、なかなか難儀なものだな、と思います。

「秘密の共有」がテーマになっているさえずりですが、秘密の定義が「他人に知られたくないこと」であるなら、それこそ誰にでも秘密はあるものだろうと思います。

もし、友達や知り合い、さらにいえば赤の他人から急に「お前の秘密、知ってるぞ」と声を掛けられたら、あなたならどんな反応をしますか?
おそらく根拠のない、言いがかりみたいなもんだろうと思っても、カマをかけられているのかもしれないと思っていても、心のどこかでビクっとしてしまったりは、しませんか?
思い当たる「秘密」が、すぐになにか思い浮かびませんか?

さえずりの主人公、座馬信也にもそんな「秘密」があります。
そして、ヒロインたち、それぞれにも。

木之下晃子の秘密は「気持ち」
彼女はずっとある想いを隠して生きています。
藤野さつきの秘密は「劣等感」
彼女はずっとあるコンプレックスと戦っています。
そして、綾崎梨衣の秘密は「秘密」
彼女はその秘密を所有したことに戸惑っています。

さえずりのヒロイン3人は誰がメイン、ということもなく、それぞれにエンディングがあります。
そして、全員とのエンディングも存在します。いわゆるハーレムエンド、ですね。
ちなみにバッドエンドもありますが、ある意味、これがもっとも現実的な展開なのかもしれません。

ギャルゲやエロゲでは一般的なことですが、多くのゲームでは一回のプレイにおいて、一人のヒロインを選んだ場合、残ったヒロインとエンディングを迎えることは「ありません」
昔、とあるゲームをプレイしたときに強く感じたことは「選ばれなかったヒロインたちはどうなってしまったのだろう」というものでした。
そのゲームでは、ヒロインたちはそれぞれに様々な事情を抱えており、主人公と出会い、接し、恋に落ちることで幸せになりました。

けれど、ヒロインは複数いても主人公はひとりしかいない。

主人公が誰かと恋に落ちるということは、選ばれない子が絶対に存在してしまう、ということになります。
誰かを選び、その子と幸せになる裏で、主人公と出会うことが出来なかったヒロインは不幸になっているのではないだろうか。

少女達のさえずり自体、あまり重たい話でもないのですが、同作品におけるハーレムエンドは、そんなジレンマに対する一つの答え――というと大げさですが――みんな笑っていたらいいなぁ、という気持ちから生まれたものです。

少女達のさえずり、パッケージ版発売 と プレゼント企画
2008.12.5[Fri]

いよいよというか、ようやくというか「少女達のさえずり」パッケージ版が発売されました。成人向けPCゲームコーナーのあるショップ店頭はもちろんのこと、通信販売などでもパッケージ版を購入することが出来るようになりました。
「形として残しておきたい」「やっぱり箱が欲しい」という人も多いかと思いますので、ある意味、ここからが本番でしょうか。
自分も、以前にここで紹介した予約分を購入しに、雨の中、PCショップまで足を運んできました。

ゲームの発売が正式に決まった段階で、自身のサイトにてゲームソフト自体をプレゼントする企画でもやってみてはどうだろうか、と考えていたところ、タイミング良くカウンターの数字が1万を超えましたので、これを記念する形で「少女達のさえずり」ゲームソフトをプレゼントを実施したいと思います。
といっても、メーカー協賛とかそんなことはなく、水瀬が個人的に自腹でもってゲームソフトをプレゼントする形になりますので、本数の方は申し訳ありませんが「1本」とさせていただきました。
おまけといってはなんですが、宣伝用に配布されていたリーフレット(平たく言えばチラシ)も1枚おつけします。
ご希望される方は、topページにあるメールアドレス、もしくはメールフォームから、本文内、もしくは件名に「少女達のさえずり希望」と明記の上、あなたのメールアドレス(送受信できる物であれば携帯電話のものでも構いませんが、きちんと連絡がとれるアドレスにしてください)を記入して送信ください。
おそらくそんなにはメールこないかと思いますが、応募者多数の場合には厳正なる抽選を行いまして、当選者を決めたいと思います。

注意事項としましては、

・現在18歳以上の方。
 これに関しては、プレゼントするゲームの内容が内容ですので、ご了承ください。
・応募メールには「住所」「氏名」を記載しないこと。
 当選された方には、折り返しこちらよりご連絡します。いきなり個人情報を書き込んだメールを送信されても困ってしまいますので。
・当選後、ちゃんと連絡を取り合えること。
 住所や氏名など、発送に必要な情報をやりとりする段階になってやっぱりやめた、とかメールの返信が数日内にこない場合には、残りの方で再抽選をおこなう予定です。
 ですがそれも寂しいので、ちゃんと欲しい、という人以外の応募は、出来ればご遠慮願います。

以上の3点です。
たとえばブログでゲームの感想を書いてください、とか、プレイし終わったら感想を送ってください、といった条件はありません。
また、当選者の住所氏名を含む個人情報は、ゲームソフトの発送を行うためだけに使用するものであり、発送が終了次第、破棄することをお約束いたします。

以上、少し堅苦しくなりましたが、ようは「興味があるのでゲームをやってみたい。だからくださいな」という方であれば、気軽に応募していただいて問題ありません。
既に購入された、もしくはダウンロード形式で購入した、という方であっても、たとえば友人にあげるとか、そういう用途もあると思いますので、もちろん応募して頂いて結構です。
当選後、ご希望あれば水瀬が適当にラクガキなどして送りますので(たいした価値がでるとは思えない、というかむしろ価値が下がること請け合い)当選した場合にはお気軽にお申し付けください。
ゲームソフト自体は未開封、というかゲームショップの値札シールがくっついている状態で発送することになるかと思います。また、チラシはゲームのケースに巻き付ける形で軽く折り曲げてしまうかもしれませんが、その点はあしからずご了承ください。
あくまでもプレゼントですので、送料もこちらで負担します。応募していただいた方のメールアドレスを第三者に開示することもいたしませんので、その点あわせてご安心ください。

メール募集締め切りは12月15日の予定です。
16日の朝時点までに届いていたメールが2通以上だった場合には抽選を行い、当選者の方にこちらからメールを差し上げたあと、住所氏名など、発送に必要な情報を教えて頂き、都合の日時、時間になるべく届くような形で発送をする、という流れを予定しています。

はたして何通ぐらい応募がくるのかわかりませんが、ひやかしで応募すると間違って当たってしまうぐらいの確率になると思いますので、ちゃんと上記の約束を守れる人だけ応募願います。
いざ当選の通知がいったときに「冗談でした」など言われても困ってしまいますので、その点はよろしくお願い致します。

愛用の品
2008.12.1[Mon]
わたしは一度気に入ると、その品物を長く使う方です。もちろん、経年劣化などによって消耗してしまい、やむを得ず買い換えることもあるし、機能や性能がどうしても満足できない(自分の求めている品質に足りない)と判断した場合には新調することもありますが、修理できる物は修理して、長く使おうとするほうです。

で、結構長い付き合いになっている物のひとつがヘッドホン。
愛用しているのはオーディオテクニカの「ATH-A55」で、かれこれ6年近く使っているのですが、さすがに耳当て部分(イヤーパッド)がへたってしまったので、このまえ交換部品を取り寄せて自分で付け替えました。写真は交換前のもので、隣に並べているのが新品の耳当てです。ピカピカ。
添付されていた説明書を見ながら、交換品の耳当てを苦戦しつつも取り付けて、いざ頭にガチコーンと装着してみると、新品同様の付け心地にうっとり。
「ああ……そういえば買ったばかりの頃はこんなにふかふかだったんだなぁ」
なんて、そんなことを思いつつ、お気に入りの曲を聴いて、さらにうっとりしてみたり。

むかし、水瀬は音に対して無頓着でした。「聴ければいいや」ぐらいの気持ちで、イヤホンも安物、アンプも適当。
今のように、凝っている人に比べれば全然たいしたことはないものの、それでも音に気をつかうようになったのは、横浜に住んでいた頃、近所のヨドバシカメラにあったヘッドホンの視聴コーナーが切っ掛けです。
「ヘッドホンなんて聴ければいいと思ってたけど、高いヘッドホンは自分なんかが聴いても分かるぐらいに違いがあるもんなんだなぁ」
ずらりと並んだヘッドホンで視聴してみたところ、鳴っている音の違いに感動。
もっとも、実際に数万円もするヘッドホンを買う勇気はありませんから、感動するだけ感動して、やっぱり安物のイヤホンを使っていました。
そんな自分が「ATH-A55」を買うに至ったのは、京都に引っ越すことになり、マンション暮らしになれば大音量で音楽を楽しむにはヘッドホンが必須だなぁ、という理由から。
買ってきて実際に使ってみたときの感動は今でも忘れません。
「こんな風に鳴ってたんだ」「ここはこういう風に音が移動してる」なんて、今まで気付かないことに気付けたり。

いろいろな物、人、気持ちに支えられて日々作業をしているわたしですが、快適な音楽環境をもたらすと同時に、音回りのチェック作業でも頑張って活躍してくれる「ATH-A55」とは、きっとこれからも長いお付き合いになることでしょう。

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