2004年06月の日記

■ ぺたぺたおもち
2004.06.26
「せっかくのデートなのに、曇るなんてついてない」

「普段は天気なんてあんまり気にしないのに。めずらしいこともあるもんだ」

「だって、今日は満月だってテレビで言ってたから」

「ふーん。そう言うの、気にする方だっけか?」

「しないけど…。でも、満月って月に一回ぐらいしか見れないんだよ? ってことは、年に12回とか、そんぐらいしか見れないってことでしょ」

「なんだ、物珍しさからか」

「違うけど…。あ、ねえ、月にウサギがいるって話、知ってる?」

「あ? ああ、なんか子供の頃聞いたことある。餅ついてるんだろ?」

「うん。ねえ、あれってなんでお餅ついてるんだろうね」

「んー? いつかお客が来たときに持てなそうとか、そういうんじゃないの?」

「そうなのかなぁ。でもさ、餅をついてるってことは、ウサギは二匹いるんだよね? つくほうと、ひっくり返すほう」

「まあ、そうかな」

「月で二匹だけで、寂しくないのかな」

「じゃあ、その寂しさを紛らわせるために餅をついてるとか」

「それじゃ余計寂しくない?」

「んー」

「きっと、ウサギにとって餅は大事なんだよ」

「餅が、ねぇ」

 言いながら、彼が肩を抱く。

「あ。…もしかして」

「うん?」

「くっついていたいからだよ、ずっと。二匹のウサギは、離れたくないから、ずっとくっついていられるように、よくくっつく餅をついてるんだ」

「こうやってか」

 肩の手が、少し力強くなった。

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 昔、書きためていたストックからです。こんな短い、恋愛をテーマにしたものをちまちま書いていた時期がありました。
 まとまった数があればそれなりにページにも出来るのですが、そんなにいっぱいはありません。
 ので、書くことがないときにでも、ここで小出しに。

■ こつこつ更新
2004.06.18
先週と同じように、独り言を更新すると共に小説のほうにもひとつ新作を足しておきました。セーブル、床、と続いたあの子たちのお話の最後のひとつです。もしも今までのふたつを気に入ってる方がいらっしゃいましたらば、ご覧下されば幸いです。
ため込んでいるストックで、公開しても恥ずかしくないレベルの18禁に見合う作品はこれでほとんどネタ切れで、これからは書き下ろしていかなくてはいけません。はたしてどのぐらいのペースで新作を置いていけるのかはわかりませんが、頑張っていけたら、と。

先日、チャットで知人と話していたときに「フェチ」の話になって、自分になにかあったかなぁ、と色々過去のことを思い出していったときにそういえば自分は「手触りフェチ」なのかもしれないなぁ、という結論に至りました。
下着でも服装でもなんでも、見た目や形、色なんかよりも、素材やさわり心地のほうが大切。
他にも、結構「これが大切」というものはあるにはあるんですが、どれも「好みのタイプ」みたいな感覚であってフェチ、と言い切るには弱いものばかり。
実際には、これに弱い、というものがひとつだけあったりするのですが、それは本当に内緒の話。別に人に話すのに抵抗があるほど変な趣味である、というわけでもなくて、本当に好きなことは言わないほうがいいかなぁ、なんて思っているのです。

でも、チャットで話していて思いましたが、世の中にはいろんなフェチがあるものです。かゆいのが好き、とか。

■ 更新がたがた
2004.06.12
金曜更新予定、という予定を更新二回目にしてさっそくぶっちぎってしまいました。週末の金曜ならば、という目論見だったのですが、あんまりあてにはならず。代わりというのもおこがましいものですが、お話の二つ目をご用意しておきましたので、前作のセーブルがお気に召した人はご覧下さい。あの二人の子の続きです。

雑談。
自分はもうかれこれ10年以上はキーボードに触れて文章を書いているのですが、作業環境、というか執筆環境が特殊でした。と、いうのも私は自分に与えられた部屋というものがなく、机もあるにはあったもののないも同然で、初めてワープロを買ってからは、折りたたみ式のテーブル(高さ的にはちゃぶ台)の上にワープロをのっけて書くか、もしくは敷いた布団に寝転がってかたかたと叩いていたのです。それは今でもあんまり改善されていません、というか液晶モニタなんていう便利なものが導入されてからはモニタを気軽に動かせるので、ラップトップワープロの頃の感じでやっています。他人にはあまりお見せできない。
あとは、音楽、というか音。昔はラジオを付けっぱなしにして書いていたり、書いている文章のテーマに似合いそうなCDを探してかけたりしていたのですが、最近は文章の内容にあんまり関係なく「ヘッドホンでかなり激しい音楽を結構な音量で聴いている」という状態です。知り合いが弾いてくれたピアノのMP3をかけたりもしますが、基本的にはもうアップテンポ、というか聞く人によっては「ただうるさいだけ」の曲を聞いています。言わせる人に言わせると「そんな曲を聴きながらよく切ない話や恋愛話が書ける」とのこと。
でも、集中力が高まってくると、どんな音楽だろうと本当に耳に入りませんから、あんまり関係ないのです。周囲の騒音(パソコンの駆動音や、今の時期だと扇風機など)の音がヘッドホンから流れる音楽で遮断できる、ということのほうが重要で(騒音があると集中できないらしい)どんなに気に入ってる音楽だろうと、本当に集中しているとぜんぜん聞いていません。
こういうときにいきなり電話がなったり人に声をかけられたりとかすると本気で驚きます。

■ 独り言つらつら
2004.06.04
もう結構長いことサイトを作ったり消したり作ったり移ったりして7年近くサイトを(休みながらも)運営していた自分ですが、ちゃんと18禁ですよ、と明言して作るサイトは初めてだったりするのです。だから、なんか新しいことも出来るのじゃないか、なんて期待しちゃったりなどしています。18禁に見合うことが出来るかどうかはおいといて。

小説だけだとどうせまた更新がとまってしまうので、雑記、というか駄文…というか、独り言を書いていくスペースを追加しました。更新頻度はどの程度になるか分かりませんが、小説の中だけでは語りきれないこととか、興味あったこととか、適当なことをつらつら書いていけたらそれはそれで楽しいのではないか、と。
基本的に、ここに遊びに来て下さっている人の多くは、みる氏の「Angel Garden」からいらっしゃっていると思います。
あちらでもうずっと連載(と呼べるかどうかはともかく、続き物として書か)させていただいている「レインタクト」の裏話、というか苦労話みたいなことも出来たらしていきたいですし、日常に潜むエロスとかチラリズムとかの話もしていきたいものです。
作品としては、ここんとこぜんぜんそれらしき描写のないレインタクトの番外編を、それはもう甘ったるく書きたい、とかもあります。書きたいという気持ち、だけは。

それと、掲示板の設置はどうしようか悩んでいます。感想などを気軽に残していただける掲示板は、こういったサイトにとっては必需品なのでしょうが、それを管理していける能力が自分にあるのか、とか、そもそもそんなに書き込みはこないだろうに、なんて思って微妙に足踏み。
webmailを設置してはいますが、やはり手軽さ、という部分では掲示板というものに勝るものはなかなかないので。
いただいたメールにはちゃんとお返事しています。

未だ小説がひとつしかない見切り発車同然のサイトですが、今後は昔のものを手直しするだけでなく、ちゃんとした書き下ろしなどを置いていきたいと思っています。思ってはいます。

ので、たまに遊びに来ていただければ、幸いです。

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