2007年11月の日記

■ アオバ
2007.11.08
漫画を読んで泣きました。

と、いうと「わりとよくある」という人から「漫画で泣くなんて」という人までいろいろいるかと思いますが、わたしの場合は漫画だから泣く泣かない、という区分があるわけではなく、映画だろうとアニメだろうと小説だろうと、自分が感じ入ったときはわりと泣いてしまいます。

アオバ自転車店、という漫画は、「並木橋通りアオバ自転車店」という名前で20巻まで発刊されていた漫画がタイトルリニューアルしたもので、先日その1巻が発売されました。
内容は題名のとおり、いろいろな自転車を通じてのヒューマンドラマであり、ときに楽しくときに真摯に、わたしのような自転車に乗らない人間でも楽しめることのできる作品です。
作者の宮尾岳という人はわたしがもっとも好きな絵師の一人で、この人の絵に出会わなければ今、自分はもっと違った人生を歩んでいると断言できる、一種人生の分岐点だった方です。

わたしはあまり人に物事や作品を薦めるのは得意ではないのですが(そもそも人になにかを押しつけられるのが苦手なので、その影響もあるとは思う)宮尾岳作品は、もしよければ手にとってみてほしいと思う漫画のひとつであり、わたしがいつも新刊を心待ちにしている作品です。

リニューアルにあたっておさらい的な話もあり、この「アオバ自転車店」から読み始めても問題はないのですが、この1巻の1話と2話を読んで、良い漫画だなと感じ入ったときには、旧題の並木通りを1巻から読んでみることを強くお勧めいたします。リニューアル1巻の3話目以降の話は、人物関係を知っている方がより味わえる作品となっていますので。

作品には人柄が滲み出るという言葉がありますが、宮尾岳の描く作品には暖かさがあり愛があると、少し照れ臭くなるような言葉を素直に言えてしまうほど、わたしは大好きです。

という内容の雑記を書くのも何回目になるのやら。
ともあれ、興味があった方は手にとっていただければ、まるで自分のことのように幸いです。

思えば作家の宮城谷昌光に宮尾岳、その他、自分の好きなクリエイターには「宮」という文字が入っている人が多くて、これも一種の縁のようなものなのかもしれないなぁと思ってしまいます。

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